2019年度には(1)研究会開催、(2)韓国補充インタビュー、(3)日本補充インタビュー、(4)学会等での成果報告、(5)インタビューデータ整理を行った。2019年7月に研究会を実施し、2019年度の調査および研究発表の計画をたてた。 2019年8月に韓国大邱広域市において補充インタビューを実施した。今年度は男性を対象にし、40代、50代、60代、70代各1名のインタビューを実施した。日本での補充インタビューは2019年12月~2020年1月にかけて実施し、50代女性、60代女性、70代女性、40代男性各1名へのインタビューを行った。 研究期間に実施した調査データを基にした報告として、2019年9月に北京で開催された国際シンポジウムおよび2019年10月開催の家族関係学セミナー(台風で中止、報告要旨によって報告認定)において共同報告を行った。 研究期間中に実施した調査は、2016年9~10月韓国昌原市において子育て期の親と祖父母を対象にした質問紙調査(母票254ケース、父票223ケース、祖父母票54ケース)、日韓地方都市で実施したインタビュー調査(韓国大邱広域市:60~70代女性5人、男性2人、40代女性6人、40~50代男性2人 日本愛知県:60~70代女性5人、40代女性4人、40代男性1人)である。インタビュー調査データの書きおこしはほぼ終え、日本語から韓国語、韓国語から日本語の翻訳を約半数のケースについて終了した。 2010年代前半に実施したインタビューデータ、質問紙調査データとあわせたデータセットを作成する課題について質問紙調査については終え、成果報告に入っている。インタビューデータについては引き続き翻訳作業を進め、質的データと量的データをあわせ、2010年代の日韓地方都市における「ケア」の実態と関係に関する総合的実証研究としてまとめることが課題である。
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