本研究の目的は、リスク社会の中で孤立する、日本、韓国、フランスのひとり親家族の子どもが抱えている3つの社会的苦悩(①食事に関わる苦悩、②教育に関わる苦悩、③人間関係に関わる苦悩)を解決するためのNPOによる支援のあり方を3カ国間で比較検討することにある。 令和5年度においては、フランスにおいて、ひとり親に対して、上記の3つの社会的苦悩に関するインタビュー調査を行った。また、フランスにおいて、食事や教育の支援をしている複数のNPO、公的機関、子どもを支援している精神科医、及び美術館において、ひとり親家族の子どもが抱える上記の3つの社会的苦悩に対してどのような支援がなされているのか、その現状と課題についてインタビュー調査を行った。また、フランスの研究者とともに、フランスのひとり親家族の子どもの状況について、デスカッションを行った。 また、令和5年度においては、韓国において、ひとり親に対して上記の3つの社会的苦悩に関わるインタビュー調査を行った。また、食事の支援をしているNPOや、ひとり親家族の支援をしている、公的機関から民間委託されたセンターにおいて、ひとり親家族の子どもが抱える上記の3つの社会的苦悩に対してどのような支援がなされているのか、その現状と課題についてインタビュー調査を行った。 その上で、これまで収集したデータや文献をもとに、日本、韓国、フランスのひとり親家族の子どもが抱えている上記の3つの社会的苦悩と、それらのNPOによる支援の現状と課題について、単著を執筆しはじめた。
|