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2019 年度 実績報告書

国際労働移動をめぐる量的実証研究:バングラデシュ人出稼ぎ労働者をめぐって

研究課題

研究課題/領域番号 16K04122
研究機関龍谷大学

研究代表者

佐藤 彰男  龍谷大学, 社会学部, 教授 (70249514)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード外国人労働者 / 国際労働移動 / バングラデシュ / 移民
研究実績の概要

本年度は日本国内に滞在中のバングラデシュ人6名にインタビューを実施した。また日本で就労後すでに帰国しているバングラデシュ人30名に対して、バングラデシュにてインタビュー調査を実施することができた。
本年は4年度間の助成研究の最終年度に当たる。申請当初に予定していた量的調査は、バングラデシュの治安問題等から実施することができなかったが、4年度を通じて合計85名へのインタビューを行うことができた。
限られた解答者数であるため、得られた結果を量的な手法で分析することには問題が伴う。しかし半構造化形式のインタビューを採用したことにより、事例相互間についてかなり詳細な点まで比較し、考察をすすめることが可能である。また幸いなことに、解答者たちの来日時期や滞在期間は、1980年代から2010年代までほぼ均等に分布しており、外国人労働者の労働と生活に関して、数十年の変化を考察する手がかりとなり得る資料が得られたと考えている。
調査の結果得られた主要な知見としては、次の2点をあげることができる。まず来日時期によって日本での労働や生活が、大きく二分されることである。1990年代以前に来日した解答者の大半は、観光あるいは就学ビザで入国しており、在留資格が失効した後は不法残留者として、主に非熟練労働に就いている。対照的に、2000年代以降の入国者は一貫して合法的滞在を続け、一定の期間を経て永住権を取得するケースが多い。職種としては調理人や貿易会社員などが多く、自営業主として独立した例も少なくない。
第2点は社会的な適応に関するものである。バングラデシュ人の場合は、周囲に同国人が少ない環境で就労・生活するケースが多いためもあって、日本語や日本的習慣の習得が早い。またハラール等のイスラム教的規範にも柔軟に対応する傾向が強く、日本社会への適応が比較的スムーズである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] バングラデシュの都市 -グローバル化と途上国都市の貧困問題をめぐって-2020

    • 著者名/発表者名
      佐藤彰男
    • 雑誌名

      都市研究

      巻: 16・17合併号 ページ: 1,10

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公開日: 2021-01-27  

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