研究課題
基盤研究(C)
日本国内で就労経験のあるバングラデシュ人85名を対象にした半構造化型インタビュー調査を実施した。2000年前後を境に、不法滞在の出稼ぎ労働者が急減するとともに、それ以降、新たに来日したバングラデシュ人の中心は高学歴の合法的就労者に変化している。それら新来者の多くは、永住者等として日本社会に定着しつつある。
社会学
近年の外国人労働者研究は、技能実習生および日系人を対象とするものが大部分を占めており、それ以外のものは非常に限定されている。バングラデシュ人渡日労働者についても、90年代以降は研究がほぼ途絶した状態にある。本研究は国内における労働移民に関する学術研究の空白部分を埋めようとするものであるが、同時に90年代以前の、途上国からの労働移民=不法就労という一般的な誤解を修正するという社会的意義をもあわせ持つものでもある。