研究課題/領域番号 |
16K04126
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 四天王寺大学 |
研究代表者 |
田原 範子 四天王寺大学, 人文社会学部, 教授 (70310711)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 移民社会 / リチュアル・シティズンシップ / 共同体への帰属意識 / 緩やかなつながり / グローバル・ヒストリー |
研究成果の概要 |
アルバート湖岸移民社会におけるフィールドワークをとおして、(1)移民のシティズンシップは経済活動を基盤とする生活の必要と便宜において構築されていること、(2)移民をささえるネットワークには①祖霊を共有する人びととの間で維持されるもの、②居住地の隣人たちとのつながりによって構築されるものがあり、それらが共同体への帰属意識を醸成していることを明らかにした。また、ウガンダが英国保護領となる1894年から1962年独立までのアーカイヴワークをとおして(3)アルバート湖岸を含む大湖地域は、モノや情報を通じて緊密につながるグローバル・ヒストリーの一舞台であったことを検証することができた。
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自由記述の分野 |
社会学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
国家-複数の帰属集団-個人の関係に着目し、(1)経済活動を基盤として、地域や隣人とのミクロな関係のなかでネットワークが生まれ、共同体への帰属意識が生み出されること、(2)祖霊を同じくする人びとの間で共有されるシティズンシップ(本研究でリチュアル・シティズンシップと命名)は、地域の隣人たちと協同する儀礼をとおして、地域社会に緩やかなつながりをもたらすこと明らかにした。移民社会における集団間の紛争解決方法、生活を維持するためのネットワークの構築・維持の方法を解明した本研究は、シティズンシップ研究に学術的意義をもたらし、多民族共生社会を展望する一助になる社会的意義がある。
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