本研究では、精神疾患のある親と暮らす学齢期の子どもに対して、学校を基盤とした支援モデルの開発を試みた。まずA県の公立小学校・中学校を対象に調査を行い児童生徒のニーズを明らかにするとともに、学校での支援のバリエーションを明らかにした。また養護教諭やスクールソーシャルワーカーらを主対象とするワークショップを開催し、その効果を検討したところ、絵本を使った子どもの体験の想像や社会資源の情報や先駆的支援の取り組み事例、多機関連携の方法論の紹介が高く評価された、ただし3か月後調査からはワークショップ直後には軽減されていた対処困難感が再び高まることが示唆され、継続的な事例検討型の研修の重要性が指摘された。
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