本研究は、精神障害者対象のホームヘルパー等養成講習プログラムがもたらした影響を、講座からの学び、就労や生活面から検討した。質問紙調査は113名、また面接調査は24名を対象に分析を行った。精神障害の経験を経た自己成長を目指し、「自分を変える・挑戦の試金石」という受講動機をもち、受講により自信・意欲・希望、仲間・相談者を獲得し、学びの充実感を示した。資格取得後に就労経験の有る人は75%だった。就労継続期間と生活自己管理の実践の割合が関連し、介護・福祉現場の就労が継続されにくい課題が示唆された。また学びの意義を見出し、ピア・ヘルパーの経験のある人でリカバリーの程度が高いという関連を認めた。
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