研究課題/領域番号 |
16K04172
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研究機関 | 北星学園大学 |
研究代表者 |
中田 知生 北星学園大学, 社会福祉学部, 准教授 (10265051)
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研究分担者 |
高野 和良 九州大学, 人間環境学研究院, 教授 (20275431)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 過疎地域 / 集落活動 / 住民サービス / コミュニティ・ガバナンス |
研究実績の概要 |
今年度は、いくつかのフィールドを回り、公助型の集落活動について、行政を中心に聞き取りを行った。その結果、特に、過疎地域において、行政が集落に対して、さまざまなサービスを供給することを期待していることはわかった。また、高知県などにおいてみられるように、それに対する住民の活動も次第に広がっていることもわかった。ただし、その集落の規模は、それぞれである。大きな集落でなければサービスを供給できないところも存在する。そのような集落においては、本当に住民が期待するサービスが供給できるか否かについては、まだはっきりしていないが、集落の規模、そして、その都鄙度というのは、ひとつのサービスの質や内容を決めるものではないか、というリサーチ・クエスチョンを得ることができた。 他方で、新しい興味深いフィールドを見つけることができた。これは、極度に住民の資源が少ない、高齢化が進んだ地域である。これらにより、また集落と資源、そして、合意形成に関するさらに新しい知見を得ることができると考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
個人的な理由により出張などができないことができた。また、フィールドにおける調査のタイミングが合わず、少々調査を遅らせた方がより有効な知見を得ることができるという判断によって、多少の遅れが出た。
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今後の研究の推進方策 |
集落内において、住民によりさまざまなサービスが広がっていることはわかったが、その集落の資源によって、資源の差異、すなわち高齢化、産業、その他の組織などにより、合意形成が困難であったり、サービスの内容が異なることがあるのではないだろうか。また、その集落の大きさなどもそれらは異なってくるのではないかと考え、それらについていくつかの特徴的な集落に対して聞き取りを中心に調査を進めたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
支出を予定した金額より、大幅に下回ったのは、以下の理由による。第一に、2月に、家族の介護や他界などの個人的な理由により、調査などに出ることやその計画を立てることができなかったことがある。また、第二に、フィールドとのタイミングが合わず、調査を遅らせた方が、より実のある調査ができると判断した。
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次年度使用額の使用計画 |
2017年前半期に、フィールドの一つで住民による話し合いが進む予定であるので、それに合わせて聞き取り調査などを重点的に行う予定である。
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