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2020 年度 実績報告書

自己決定理論に基づく父親の主体的な育児参加を促す保育者の取組みの研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K04182
研究機関城西国際大学

研究代表者

大内 善広  城西国際大学, 福祉総合学部, 准教授 (00454009)

研究分担者 野澤 義隆  東京未来大学, こども心理学部, 講師 (20550859)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2021-03-31
キーワード育児動機づけ / 自己決定理論 / 保育関連施設 / 父親 / 夫婦ペアレンティング調整
研究実績の概要

本研究は,父親の主体的な育児参加に影響する要因を分析し,保育所や認定こども園等の保育関連施設におけるどのような保育者の取組みが父親の主体的な育児参加を促すのかについて明らかにすることを目的とした。
まず,インタビュー調査や質問紙調査によって主体的な育児参加に関する動機づけについて検討し,Ryan & Deci(2000)の自己決定理論の中の有機的統合理論を基に,育児動機づけに関しても自律性の高低によって外発的動機づけ-内発的動機づけの連続性が仮定しうること,自律的な育児動機づけは,実際の育児行動や促進的なペアレンティング調整,夫婦関係満足度,育児効力感と正の相関を持つことを明らかにし,育児動機づけ尺度を作成した。
最終年度は,自律的な育児動機づけを促すための取り組みについて質問紙調査で検討した。子どもの出生時から保育関連施設を利用している期間に,自治体等で実施されている子育て支援に関する講座や保育関連施設での行事への参加状況と自律的な育児動機づけの関連を分析し,出生時から自律的な育児動機づけが高い父親ほど,こうした講座や行事に参加し,参加した意義を感じていること,逆に外発的な育児動機づけを持つ父親ほど,こうした講座や行事に参加せず,参加する意義を見出していないことが明らかとなった。しかし,こうした講座や行事に参加することを通して自律的な育児動機づけが高まる傾向は示されず,子どもの出生前から自律的な育児動機づけを高める取り組みの必要性が示唆された。保育関連施設の取り組みについては,保育者との信頼関係を感じ,保育者から受容的なコミュニケーションを受けている父親ほど,保育者とのコミュニケーションを積極的に取ろうとし,自律的な育児動機づけが高いことが示された。また,保育者から指示的なコミュニケーションを受けていると認知している父親ほど,外発的な育児動機づけが高いことが示された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 保育士の指示的・受容的関わりが母親の育児ストレスに与える影響の検討―就労形態に着目して―2021

    • 著者名/発表者名
      大内善広・野澤義隆・萩原康仁
    • 雑誌名

      城西国際大学紀要

      巻: 29(3) ページ: 15-29

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 育士の育児理解と多重役割理解が母親のマルトリートメントに与える影響2021

    • 著者名/発表者名
      野澤義隆・大内善広・萩原康仁
    • 雑誌名

      東京未来大学研究紀要

      巻: (15) ページ: 141-148

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 父親の育児意欲尺度における交差妥当性の検討2020

    • 著者名/発表者名
      大内善広・野澤義隆・萩原康仁
    • 学会等名
      日本心理学会第84回大会

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公開日: 2021-12-27  

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