研究課題/領域番号 |
16K04183
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
角田 ますみ 杏林大学, 保健学部, 准教授 (40381412)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 倫理教育 / 介護倫理 / 生命倫理 / 高齢者福祉 / 社会福祉 / 高齢者ケア / 介護福祉士 |
研究実績の概要 |
研究計画に沿って、H28年度は全国の介護福祉士養成課程校のシラバスから倫理教育の現状を明らかにした。その結果、倫理科目だけでなく介護専門科目でも倫理に関連する内容を重複して教授していることがわかった。そのため、H29年度は介護福祉士養成課程校での介護専門科目でどのような倫理的内容が教授されているのかを、シラバス及び使用教科書から抽出した。その内容として、介護福祉士の職業倫理や職業規範から学ぶ倫理、生命倫理の基礎的知識から学ぶ倫理、介護の専門知識や技術の習得から学ぶ倫理の3タイプがあることが明らかになった。さらにH28-29年度にかけて全国介護老人保健施設協会に正会員として登録されている介護老人保健施設から無作為抽出した200施設に勤務する介護福祉士1000人に対し、現場で働く介護福祉士が、倫理についてどのような基礎教育や現任教育を受けているのか、また倫理的問題の認識や対処はどのようなものかを把握するために質問紙調査を行った。その結果、現場で多く見られる倫理的問題として、言葉や態度など援助者の行為自体が倫理的問題となるもの、また利用者に合わせたケアや生活援助ができていないことが挙げられ、排泄、入浴、食事などの三大介護場面で倫理的問題が多く生じていることなどが明らかになった。また問題とわかっていてもどうしていいかわからない、規則やシステムで改善できない等の理由で倫理的問題に取り組めない状況が明らかになった。また倫理教育の内容としては基礎的知識の伝授にとどまらず、現場の具体的な問題の判断や解決方法に関するものが望まれていることから、H29-31年度にかけて介護施設における倫理研修プログラムの開発を行い、実際に研修を実施してその効果を見ている段階にある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ほぼ計画通りに進行しており、3つ目の調査(介護専門科目で教授される倫理について)の論文を投稿中である。
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今後の研究の推進方策 |
今までの調査結果を踏まえつつ、介護現場における倫理研修の有効なプログラムについて検討していく。
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