本研究では、日本在住のベトナム難民(滞日ベトナム難民)の「定住化」促進のための支援方法を開発することを目的としている。このためスウェーデン在住のベトナム難民に対してインタビュー調査を行った。調査では「定住化」をより具体的に表す「統合」という概念を用いた。 調査結果の分析から、スウェーデン在住のベトナム難民は、スウェーデンの生活において、20の概念から成る6つのカテゴリーに分類可能な「統合」に関する経験をしていたことが明らかになった。 本調査の結果及び先行研究から、滞日ベトナム難民の「定住化」促進のための支援として、サポート体制に関する再検討と、社会への啓発活動の必要性を指摘した。
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