誰もが迎える高齢期における虐待の存在は、国民の生活を脅かしている。2006年「高齢者虐待防止法」施行後、国による大規模調査が行われ、虐待の概要はある程度明らかにされ、支援の方法論も「高齢者虐待対応ソーシャルワークモデル」が構築された現在において、学術的貢献で最も求められているのは、死亡事例等の「評価」と「検証」であり、その方法の開発および都道府県、市区町村における体制整備が急務となっている。本研究では、「高齢者虐待による死亡事例等の評価と検証にかかわる体制整備」に焦点を当て、その理論と方法の研究開発をテーマとし、全国調査を実施し、得られた調査データから、貴重な知見を得ることができた。
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