1.支援システムの実証的検討と考察:前年度までの研究結果をふまえて支援システムの実証的な検討を進めた。中途視覚障害への支援システムの実証的検討は、名古屋市内の障害者地域生活支援センター、同市内の総合リハビリテーションセンターの相談支援プログラムを対象に、業務への位置づけの可能性とその効果について検討した。 2.イギリスにおける視覚障害者支援との関連:すでに実施したイギリス視覚障害者協会における失明時アドバイザー(Eye Clinic Liaison Officer)を中心とする支援システムと本研究との比較を通して、支援モデルの理論的な検討を進めた。さらに研究期間に限定せず、従来の援助方法で解決が困難とされた中途視覚障害事例に効果的と思われる支援システムを学会等で提案するための準備を進めた。 3.社会福祉研究における本研究の位置づけの明確化:日本福祉大学大学院医療福祉マネジメント研究科(名古屋市中区)、筑波大学附属視覚支援学校(東京都文京区)においてシンポジウムを複数回開催するとともに、実践上の諸課題を明確化するための議論を深めた。 4.研究報告書の作成:今後の研究上の課題について整理した上で研究結果報告書の作成を進めている。研究の成果は関連学会で報告するとともに研究協力機関、障害当事者並びに当事者団体、全国の視覚障害リハビリテーション施設、愛知県内の障害者地域生活支援センター、眼科医療機関等に情報提供し、援助方法に関する議論を深める。
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