研究課題/領域番号 |
16K04215
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研究機関 | 四日市看護医療大学 |
研究代表者 |
伊藤 薫 四日市看護医療大学, 看護学部, 准教授 (10433228)
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研究分担者 |
山崎 喜比古 日本福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (10174666)
大西 信行 四日市看護医療大学, 看護学部, 准教授 (20336712)
萩 典子 四日市看護医療大学, 看護学部, 教授 (30460645)
三好 陽子 四日市看護医療大学, 看護学部, 准教授 (40340228) [辞退]
工藤 安史 四日市看護医療大学, 看護学部, 講師 (40552865)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 介護施設職員 / 健康生成論 / プログラム開発 / プログラム評価 / 職場づくり / SOC向上支援 |
研究実績の概要 |
平成29年度は、介護施設リーダー職員が健康生成的な職場環境をめざして試行した、アクションリサーチによる教育プログラムを評価・検証した。研究参加者は、特別養護老人ホームリーダー職員20名であった。研究期間は、平成29年7月から平成30年1月であった。研究の運営方法は、①特別養護老人ホーム施設長と協同的にプログラムの目的・目標を立案 ②リーダー職員とのコア体制づくり③介護現場(メンバー)への介入準備④介護現場でのニーズ把握④リーダー職員が健康職場づくりに向けたアセスメント(アンケートのまとめ)⑤健康職場づくりにむけた立案および計画発表会の実施を実施した。 アクションリサーチにより開発を行った健康生成的職場づくりプログラムの介入効果について検討するため、介入群①(グループ学習と職場づくり)35名、介入群②(グループ学習のみ)33名、待機群38名について、群間の比較検討と介入群の前後比較検討を行った。調査対象は、特別養護老人ホームのリーダー職員、認知症対応型グループホーム職員のユニットリーダー職員、療養型病床病院のリーダー職員とした。すべて、対象施設内で行った。調査期間は、平成29年7月~平成30年5月の期間で、各施設1か月に1回のペースで6回介入(6か月間)を行った。調査内容は、SOCの介入前後の変化とその要因(精神健康、PPC、職場風土、アサーション行動)について、群間比較を行うために、自記式質問紙調査を行った。結果は、まだ未集計で今後分析を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初、予定していた健康生成的プログラムに関して、介護施設職員のSOC向上を支援するグループ学習プログラムを平成28年度に開発と評価を行ったが、さらに、健康生成的職場づくりプログラムに発展させることができた。職場内の人材育成を行うための教材開発および進行方法と内容を明らかにするのみでなく、さらに、そのグループ学習を活かしつつ、リーダー職員が健康生成的アプローチを活用して職場改善計画(業務内容および職場人間関係)作成する内容に発展させることができた。 また、そのプログラムを活用して、介護福祉士のファーストステップ(管理者養成研修会)(平成29年11月実施)やプリセプター研修会(平成30年2月実施)や認知症介護管理者研修会(平成30年2月実施)の講義内容として活用するまでに至ることができた。ホームページでの公表は遅れているものの、本研究成果を介護福祉士の人材育成のためのプログラムに応用できたことは一定の成果を得たと考える。 併せて、本プログラムの開発過程およびプロセス評価に関して、日本認知症ケア学会誌(平成29年10月)での掲載されたことや地域ケアリング(平成30年4月)に掲載され、公表することが研究期間内で実現でき、当初の計画よりも進展することができたと思われる。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度は、本研究成果を論文として公表していくことと同時に、プログラムの開発内容を介護施設職員のホームページなど、アクセスしやすい方法での公表を行いたい。併せて、介護施設職員の介護福祉士のファーストステップ(管理者養成研修会)やプリセプター研修会や認知症介護管理者研修会の講義内容として、活用できるようにブラッシュアップさせていき、受講した参加者が、介護施設での人材育成で活用できるような内容に修正をかけていきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
開発したプログラムの内容を公表するためのホームページの開設を予定しているが、論文での公表を先行したかったために、開設を遅らせている。プログラム内容が論文で2本掲載され、また介護施設職員の人材育成プログラムとしても平成29年度に実施できた為、平成30年度は、研究成果の公表をホームページを開設し、介護施設職員がアクセスしやすい環境づくりを行っていく計画である。
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