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2017 年度 実施状況報告書

大学における死生観教育プログラムの開発的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K04228
研究機関関西学院大学

研究代表者

藤井 美和  関西学院大学, 人間福祉学部, 教授 (20330392)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワードDeath Education / プログラム開発 / 優生思想 / 死生観
研究実績の概要

本研究は、死生観教育プログラムを「Research & Development」の手法によって開発・実施・効果測定を目的とする4年計画の2年目である。平成29年度は、① 国内・国外死生観調査(国内は継続研究)、②プログラムの背景と内容分析、③プログラム構成要素を柱とした包括的なプログラム案の作成をおこなった。具体的には、2017年11月に、日本にデス・エデュケーションを導入した元上智大学教授アルフォンス・デーケン博士へのインタビューとコンサルテーション、2018年3月にDeath Educationの根幹となる優生思想と人権・迫害をテーマに、「アウシュビッツ博物館」(ポーランド・クラクフ)、「ユダヤ博物館」、「虐殺されたユダヤ人のための記念碑」、「テロのトポグラフィー」、「ノイエバッフェ」(いずれもドイツ・ベルリン)を訪問し、いのちの選別は、内なる優生思想や利己的な自尊心から生まれたものであり、多文化社会における現代にも潜む(すでに顕在化している)問題であることを明らかにするための資料収集をおこなった。ナチス本部とアウシュビッツでの収集資料を基に、新優生思想の視点を取り入れたトピックを加え、全体のDeath Education Programの改変につなげる予定である。
2016年度の研究成果の一部として執筆していた論文「死生観にかかわる教育-ソーシャルワーク教育における課題」(2016年度報告時には印刷中)が2017年4月に「社会福祉研究」に掲載された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度は、国内においての死生学プログラムについてのインタビューとコンサルテーション、海外資料館訪問。資料収集ともに実施することができ、それを基に、プログラム構成要素を柱とした包括的なプログラム案の作成をおこなうことができた。

今後の研究の推進方策

これまでの研究と資料収集を基にして改変されたDeath Education Programについて、理論的視点から妥当性を検討する。その後、開発されたプログラムを実施する。プログラム実施前後(受講前後)に、死生観にかかわるアンケートを実施し、効果測定を行う。
使用テキストの英訳(校正)を終了する。

次年度使用額が生じた理由

今年度の海外出張が3月31日帰国であったため、現地交通費等、年度内に執行することができなかったため、次年度使用額が生じた。
次年度(平成30年度)は、申請時の予定通り、①死生学教育プログラムの実施:大学教育機関のプログラムとして、カリキュラム内で死生観教育を実施する。②調査倫理委員会への申請:人を対象とする調査として、関西学院大学研究倫理委員会に調査の承認を得る。③効果測定の実施:死生観尺度を用いたアンケート調査、生と死の態度について文章完成法調査を行う。それに伴う支出として、データ分析のためのソフトウェア購入、データ整理のための保管庫購入、国内資料収集(継続)に伴う研究旅費を予定している(いずれも申請時の計画通り)。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 死生観にかかわる教育:ソーシャルワーク教育における課題2017

    • 著者名/発表者名
      藤井美和
    • 雑誌名

      人間福祉研究

      巻: 128 ページ: 58-66

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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