研究課題/領域番号 |
16K04244
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研究機関 | 日本赤十字秋田短期大学 |
研究代表者 |
松橋 朋子 日本赤十字秋田短期大学, その他部局等, 講師 (30461718)
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研究分担者 |
鈴木 聖子 日本赤十字秋田看護大学, 看護学部看護学科, 教授 (40305272)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 熟練介護職員 / BPSD / 認知症ケア / キャリア形成 |
研究実績の概要 |
介護職員のキャリア形成については,特別養護老人ホームの介護職員を対象とした研究(鈴木,2011-2013)があるが,認知症グループホーム(以下,GH)において質の高いケアを実践している熟練介護職員とはどのような人を指すのか,これについての研究の蓄積はみられない.このことから,専門的な認知症ケアを行うGH熟練介護職員とはどのような経験を積んできたのかという視点に基づき,GH入居後初期でBPSDが顕著である認知症高齢者に対し,熟練介護職員がBPSDの軽減に向け,どのような認識をもちながらかかわっているのかを明らかにすることを目的に,平成29年度は,経験年数5年以上の介護職員の割合が90%以上である288箇所のGHに勤務する熟練介護職員各施設3名(計864名)に対し,質問紙調査を行った.調査内容は,熟練介護職員のBPSD軽減に向けたケアの認識,仕事経験施設数等キャリア形成に係る要因とした.BPSD軽減に向けたケアの認識については,平成28年度研究結果より,BPSDを軽減する熟練介護職員のケアのプロセスの構造として抽出された21のカテゴリをもとに質問項目を設定した. 結果,有効回答数は164名(回収率19.0%)であった.現在の施設での平均勤務期間は9.1±69.0年であり,認知症ケアの平均従事期間は12.1±64.8年で,そのほとんどが正規職員であった.所有資格は介護福祉士151名(40.7%)のほか,介護職員初任者研修70名(18.9%),介護支援専門員55名(14.8%)であった.これまでに受けた研修会・勉強会については,テーマ別では認知症ケア151名(18.5%),感染管理・感染予防117名(14.4%),またキャリアアップに関するものとしては,認知症介護実践者研修99名(30.4%),新任職員研修47名(14.4%)の順に多くあげられた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
データ集計及び分析に時間を要しており,当初の予定よりもやや遅れている.
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度は,28年度・29年度の研究結果に基づき総合的なまとめを行う. 論文作成に際しては必要時,面接協力施設に訪問し補足事項や検討が必要な部分についての面接を行う.
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次年度使用額が生じた理由 |
(理由) 1.文献図書を含む消耗品の購入が予定よりも少なかった.2.質問紙発送に係る経費が抑えられた.3.予定していた学会・研修会に参加できず参加費及び旅費が少なかった. (使用計画) 1.データ集計及び分析にあたり,パソコン及びSPSSソフトを購入する.2.研究テーマに関連する論文の複写や必要な文献を購入する.3.学会発表を行うとともに研究テーマに関連する研修会へ参加する.
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