研究課題/領域番号 |
16K04253
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研究機関 | 同朋大学 |
研究代表者 |
汲田 千賀子 同朋大学, 社会福祉学部, 講師(移行) (80387844)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 認知症ケア / 追加教育 / リーダー教育 / マネジメント |
研究実績の概要 |
本年は、チームケア・マネジメントプログラムについて、デンマークでのヒアリング調査を行ってきた。フィールドにしたのは、ヒレロー市のプライセンターである。このプライセンターでは、外部の教育機関と共同で職員研修のプログラム開発を行っており、実際にどのような教育をしているのかについてヒアリングを行った。また、プライセンター内のマネジメントの仕方に日本と異なる部分が確認された。 チームケアをマネジメントするリーダーは、「リーダー教育」を受けていなければならないということである。ヒアリングをしたプライセンターでも、3名のリーダーはすべてリーダー教育を追加教育で受けており、ユニットのメンバー構成をどのようにするかなども、彼女たちが決めている。さらに、職員を採用する際にもどのような人材が欲しいのかをリーダーが決め、採用面接を行っている。つまり、どのようなチームを作るのかを採用の段階から始めているということである。 各職員の優れた能力を生かすために各職員をプライセンター内の専門家にしている。例えば、おむつに関して詳しい職員、記録について詳しい職員というように追加教育を受けてもらい、プライセンター内で「この人に聞けば、わかる」という状況を作っているのである。しかも、このようなプライセンターで各分野の専門的知識を持っているといわれる人は、その専門的知識が給与に還元される仕組みとなっている。このことによって、職員自身もモチベーションをあげることができ、チームに自らが得た知識を還元しながらケアの質の向上に寄与していることがわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
デンマークでの調査が順調に進んでいるため。
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今後の研究の推進方策 |
リーダー教育という者が、一つの要になっていることが明らかになった。 今後は、リーダー教育がどのようになされているのかを追加教育を行っている場所において、ヒアリングしていきたいと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
デンマークへの渡航時期が、3月後半から4月という時期であり、入手した資料等々の翻訳にかかる費用ならびに、通訳費用等の精算などが時期的に次年度になってしまうため、次年度使用額が発生している。
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次年度使用額の使用計画 |
年度をまたいで発生した、通訳謝金および、翻訳料などに使用する。
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