• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2018 年度 実績報告書

楽観性と目標達成の関連-目標の追求の仕方に焦点を当てて-

研究課題

研究課題/領域番号 16K04256
研究機関筑波大学

研究代表者

外山 美樹  筑波大学, 人間系, 准教授 (30457668)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード楽観性 / 目標追求 / 下位目標 / 目標の重要性
研究実績の概要

特性的楽観性(以下,楽観性)は,適応やパフォーマンスの高さと関連していることが数多くの研究で示されている。また,近年,楽観性の高い人は,重要な目標に対しては時間と労力を集中させる一方で,重要ではない目標には適度に取り組むことが示されている(Geers et al., 2009;外山,2014)。
ところで,目標は記憶内で階層的な表象構造を形成していると考えられている(Vallacher & Wegner, 1987)。1つの上位目標は,いくつかの下位目標から構成されている(Shah & Kruglanski, 2003)が,1つの下位目標の達成によって,別の下位目標を追求しなくなることが示されている(Fishbach et al., 2006)。
本年度に行った研究では,上位目標として,大学生の本分である“学業達成”を取り挙げ,1つの下位目標(授業の出席)の達成が別の下位目標(試験勉強に励む)の追求に及ぼす影響が,楽観性の程度によって異なってくるのかどうかを検討した。研究1では,先行研究(Fishbach et al., 2006, study1)に準拠し,大学生を対象に場面想定法を用いて,研究2では,大学生を対象に日常の学業場面を用いて検討した。
本年度に行った研究の結果より,1つの下位目標の達成が別の下位目標の追求に及ぼす影響について,楽観性が調整変数として働いていることが示された。楽観性の高い人は,1つの下位目標が達成された時と未達成の時とでは,別の下位目標の追求の強さが異なることが明らかとなった。一方で,楽観性の低い人にはそのような傾向は見られなかった。これらの結果より,楽観性の高い人は,文脈に応じて行動を首尾よく自己制御することが可能であることが,下位目標達成の観点からも確認できた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 課題遂行におけるエンゲージメントがパフォーマンスに及ぼす影響 ーエンゲージメント尺度を作成してー2018

    • 著者名/発表者名
      外山美樹
    • 雑誌名

      筑波大学心理学研究

      巻: 56 ページ: 13-20

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] エンゲージメントと課題パフォーマンスの関係-エンゲージメント尺度を作成して-2018

    • 著者名/発表者名
      外山美樹
    • 学会等名
      日本教育心理学会
  • [学会発表] 楽観性が下位目標の追求に及ぼす影響2018

    • 著者名/発表者名
      外山美樹
    • 学会等名
      日本パーソナリティ心理学会

URL: 

公開日: 2021-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi