• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2016 年度 実施状況報告書

適切なソーシャル・サポート提供に寄与する認知および感情的反応と関連要因の検討

研究課題

研究課題/領域番号 16K04279
研究機関川崎医療福祉大学

研究代表者

福岡 欣治  川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 教授 (80310556)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードソーシャル・サポート
研究実績の概要

ソーシャル・サポート研究においては伝統的に、受け手のwell-beingに対するサポートの有効性が主に検討されてきた。しかし、サポートは送り手(提供者)と受け手(受領者)による対人的な相互作用あるいは資源の交換である。従って、受け手にとっての有効性が最終的に問題になるとしても、そのプロセスにおいては受け手だけでなく送り手側の要因にも注目する必要がある。
従来より一部のソーシャル・サポートに関する論考において、サポートの送り手が結果的に受け手にネガティブな影響を及ぼしてしまう場合、その背景に送り手側の感情や認知にかかわる問題があり、結果的に不適切な行動に結び付くことが指摘されてきた。本研究課題としては、これらの問題をサポートの適切な提供に寄与する送り手側の個人的要因という観点から捉え直して尺度の作成をおこなうとともに、対人援助職を目指す学生がどのような経験を経てそれらを獲得し、さまざまな対人関係に生かしていくかについて探求することを目的としている。
研究初年度である平成28年には、サポートの受領や提供と社会的スキルの関連を扱った先行研究を調査し、「どのような人であれば適切なサポートを提供できるのか」という問題意識に立った研究がわずかしかおこなわれていないことを確認した。その後さらに記述的な情報収集を経て尺度の作成までをおこなう予定であったが、調査実施のための準備に十分な時間を割くことができず、結果として平成29年度に順次一連の調査を実施することとしている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

先行研究の確認については当初、補足的なものに留める予定であったが、結果的に作業量が想定を超えるものとなった。また、勤務校での業務範囲の拡大・変更に伴い、エフォートに関して十分な確保ができない時期が続いた。これらによって、調査の準備作業と調査の実施可能時期にズレが生じ、最終的に平成28年度内には調査実施には至らなかった。

今後の研究の推進方策

当初平成28年度内に実施予定であった調査は、平成29年度の前半に実施すべく準備をおこなっている。また、エフォートに関しては業務範囲の見直しにより平成29年度の遅くとも後半には状況が改善される見通しである。なお、学内において研究協力者を加え、研究体制の拡充を図ることも視野に入れている。

次年度使用額が生じた理由

調査の実施およびデータ分析が平成28年度内には実現できなくなったため、当初予定していたデータ分析用のソフトウェア購入、データ処理のための謝金や学会発表に要する旅費等の執行をおこなわなかったことによる。

次年度使用額の使用計画

平成29年度には計画の進捗を挽回し、一連の調査を順次実施するとともに、学会等での成果発表もおこなっていく。ソフトウェア購入を含めデータ分析の環境を整え、データ処理のための謝金も執行の予定である。

URL: 

公開日: 2018-01-16  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi