本研究は,グループディスカッションを通じてコミュニケーション力などの能力を高める学校教育プログラムの開発を念頭に置いたものである。グループディスカッションが学校教育に効果的に機能するための留意点である,「グループディスカッションの参加者の構成」および「適切な学習課題の準備」に特に焦点を当てた検討を行った。 本研究では,以下の2つの知見を示した。(1)グループディスカッションの参加者の特性によって,発言の内容に特徴が現れる。(2)教科や単元を踏まえて教師が独自に開発するグループディスカッションの学習課題は,深い認知過程を学習者にもたらすことを促す可能性をもっている。
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