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2019 年度 実績報告書

バイリンガルの言語獲得に関する認知発達モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 16K04328
研究機関追手門学院大学

研究代表者

石王 敦子  追手門学院大学, 心理学部, 教授 (80242999)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワードバイリンガル / 言語発達 / 自伝的記憶
研究実績の概要

本研究では、幼児期や児童期から成人期において、二言語での言語獲得が知識や概念の形成にどのような影響を及ぼすのかを検討し、最終的には、日本語-英語バイリンガルの言語獲得に関する認知発達モデルを構築することが目的である。これまでの研究ではケーススタディが多く、大量のデータはあまり取られなかった。それはバイリンガルのもつ言語的背景が多様で、影響する要因を統制することが難しかったからである。今回は、日本での日本語-英語バイリンガルの実態を調べるために、比較的大量のデータを取ることを試みた。調査会社に登録している人の中から、日本在住であり日常生活の中で日本語と英語を話す人200人(男性121人女性79人、平均年齢50.70歳)を対象に、基本的な言語的背景や学習方法、英語能力の自己評価、子どもがいる人には、子どもがどのような場面でどちらの言語を使用しているか、初語の様子などを質問した。また、英語と日本語の手がかり語6つから過去の自伝的記憶の有無を聞いた。
結果から、日本在住で日常生活の中で英語を使用する環境にいる人は、中学、高校、大学で英語の基礎を学び、企業や留学先で英語を学び続けた人ということがいえる。英語学習開始年齢は平均16.15歳で、学習期間は平均20年2か月であった。仕事仲間と話すときに英語を使用することが最も多く、ついで友人と話すときであった。英語能力の自己評定では中級レベル以上を想定する人が多く、日常生活での使用頻度から、仕事で使用する人が圧倒的に多かった。子どもが初めて話した言葉(初語)が日本語か英語かという質問については、第1子から第3子まで日本語が95%以上であった。これには日本在住という環境の影響があると考えられた。自伝的記憶についての結果では、英語が手がかり語の場合は、日本語の場合に比べて、思いついた出来事の際に使っていた言語が英語である割合が増えた。

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公開日: 2021-01-27  

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