研究課題
基盤研究(C)
二言語環境での子どもの言語発達の様相について、主として言語的背景に着目しながら、バイリンガル国家での研究を中心に文献で検討した(研究1)。日本在住の日本語-英語バイリンガルについて、英語と日本語の手がかり語を用いて、それによって思い起こされる自伝的記憶を調べた。その結果、英語の手がかり単語は、日本語の記憶よりも英語の記憶をより多く思い出させる可能性が示唆された。しかし、言語的背景とも関わらせながら、さらなる議論が必要であろう(研究2)。
社会科学
成人のバイリンガル研究は、北米や欧州などのバイリンガル国家が中心となって行われてきており、実験参加者の第二言語熟達度が非常に高く、日本では、そのまま結果を適用することが難しい。日本語を使用しているバイリンガルの認知モデルの構築が必要であるが、本研究は、そのモデルを構築するための基礎的資料となるだろう。