本研究は,幼児教育の質が実行機能ならびに認知能力に及ぼす影響について,観察研究・介入研究・調査研究を通して明らかにした。まず,観察研究を通して,子どもの発達に適切な環境を明らかにするために,森のようちえんならびに子育て支援での観察を行った(コロナ感染症拡大により一時中断)。結果,10のカテゴリーの4の上位カテゴリーを見いだした。次に,わらべうたに着目し,療育センターでわらべうたを用いた介入を行い,子どものワーキングメモリならびに社会的困難さと強さ(SDQ)を測定した。結果,同介入の効果が確認された。最後,適切な幼児環境が後の社会的スキル・適応感に影響するか否かをアンケートを用いて検討した。
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