研究課題/領域番号 |
16K04331
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研究機関 | 山陽学園大学 |
研究代表者 |
高橋 功 山陽学園大学, 総合人間学部, 准教授 (10330648)
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研究分担者 |
岩木 信喜 岩手大学, 教育学部, 准教授 (80341593)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | テスト効果 / 手書き / キーボード |
研究実績の概要 |
誤答フィードバックを活用したCAI教材の開発にあたって,学習時の反応形式の影響を検討するため,学習者の初期テスト学習の形式(用紙を用いての手書きテスト,PCを用いてのキーボードタイピング)がテスト効果に及ぼす影響を比較検証した。大学生36名を対象に,連想価の低いカタカナ語の対連合課題36対(各条件12対)を用いて,初期テスト学習の形式(3条件:手書き,キーボード,およびテスト学習を行わない読むだけの統制条件)×1週間後の最終テストの形式(2群:手書き,キーボード)の混合計画実験を行った。その結果,最終テストの成績は,どちらの群でも,初期テスト学習を行った条件の成績が統制条件よりも高く,テスト効果の存在が確認された。他方,初期テスト学習の形式間で比較すると,最終テストをキーボードで回答した群では差が見られなかったが,手書き群では,初期テスト学習の手書き条件が,キーボード条件よりも成績が高い傾向が見られた。これにより,キーボードで学習した場合,検索パフォーマンスが最終テストの状況に左右される可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本計画の主目的である,視線測定機器を用いた注意配分仮説の検討が遅れている。その間接的な原因は,所属機関における他の業務に時間を割かれたためであるが,直接的な原因は,視線の測定が難航したことにある。
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今後の研究の推進方策 |
視線の測定が難航した原因の一つは,被験者の顔の動きであったが,これについてはアゴ台の使用をやめ,背もたれの大きい椅子に深く腰掛けさせること,被験者には回答を口頭報告させ,実験者が回答を入力させることによって解決できた。もう一つの原因は,被験者の利き目の影響である。これについては,近赤外線カメラを追加購入し(現在は右目のみ),測定時に左右を選択できるようにして解決する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究の進捗が遅れたため,研究期間の延長を申請した。2019年度は,近赤外線カメラの追加購入と,被験者に対する謝礼,学会出張費としての支出を予定している。
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