研究課題/領域番号 |
16K04334
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研究機関 | 青山学院女子短期大学 |
研究代表者 |
菅野 幸恵 青山学院女子短期大学, 子ども学科, 教授 (50317608)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 移住 / 家族 / 子ども / 子育て / 農 |
研究実績の概要 |
今年度は調査協力者へのインタビューを行なった。インタビューでは、移住してからこれまでの様子を子どものことを中心に尋ねた。インタビューの内容は許可を得て、録音し、テープ起こしをした。インタビューをすることで、協力者が移住先にスムーズに溶け込めた様子が具体的に明らかになった。協力者の移住先への適応プロセスにおいて、キーパーソン(キープレイス)の存在が大きいことがわかった。具体的には、子どもに三味線を教えてくれた近所の住民、子どもたちの通う学校と教員、協力者より前に移住していた人びとである。さらにインタビューのなかで、第4子が誕生することが判明した(その後無事に誕生した)。協力者が移住した集落ではかなり久しぶり(10年以上)の子どもの誕生となり、そのことで古くから伝わる風習が復活するなどして、メディアにもとりあげられた。 また日本質的心理学会第15回大会において、本研究課題に関するシンポジウムを企画し、代表者も発表をした。シンポジウムでは都市的生活を送るようになったことによって、子どもの生活世界にどのような変化があったのかについて、シンポジストと共に議論をした。代表者は、以前協力者に行なったインタビューを主な資料として発表を行なった。シンポジウムの内容は録音し、テープ起こしをした。 年度初頭に、代表者が使用しているパソコン(本研究課題の分析等でも使用)が破損する事故が起こり、データ復旧の費用も計上した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
調査協力者へのインタビューを1度しか行なえなかったためである。子どもの誕生という協力者の生活状況に配慮した部分もあるが、代表者の都合も関係している。年度初頭に本研究課題でも使っていたパソコンが破損するという事故が起こったことも研究をスムーズに進める上での支障となった。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き調査協力者と連絡をとりつつ、今年度は調査協力者だけではなく、子どもが通う学校への訪問や、協力者の周囲の人物にもインタビューを行ないたいと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
前年度未使用額が大きかったことが理由である。それに伴い、支払い請求額を減額したが、使い切ることができなかった。調査協力者へのインタビューを2度行なう予定であったが、1度しか行なえなかったことがその理由である。
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