カウンセリング・心理療法においてクライエントは、過去に受けた感情的傷つきにふれて、それを共感的であり受容的なカウンセラー・セラピストとの間で追体験することによって、その傷を扱うことが心理療法において変化を起こす仕組みの一つであることが指摘されてきた。それは修正感情体験と呼ばれており、臨床心理学において長年注目されてきた。本研究では、修正感情体験のプロセスについてクライエントの体験、質問紙尺度、面接プロセスの分析から検討した。そして、それが効果的に促進されるカウンセラーとクライエントの関係の質、カウンセラーの介入方法について明らかにした。
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