(1)児童期の無気力感のメカニズムを,認知発達のみならず情動発達も考慮して構築する本研究は,国内外の児童期の抑うつ・無気力感の予防研究に,新たな視座を与えると考える。(2)本研究で開発したプログラムは,大人の関わりがその情動・認知発達に影響を与える児童期の特徴を踏まえ,教員・保護者への研修・講演を前提としているため,子どもの発達段階に合致した援助を提供できると考える。(3)本研究で開発したプログラムは,小学生の無気力感研究を土台に,教員養成課程の学生・教員・保護者に試験的に実施しながら開発したため,実証研究に基づきながらも簡便に実施できる援助方法を,広く一般に還元できると考える。
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