DSM-5ではASDは女性よりも男性に4倍多く診断されること,臨床例で知的能力障害または言語の遅れを伴わない女児は認定されずにいることを指摘した(APA,2013).本邦もASD女子たちの早期発見と支援が遅れていることが指摘されている.本研究では2グループを実施することができ,個々の課題にはABAによるアプローチの効果が認められ,グループ内では相互の理解や自身の特性理解の促進という効果が得られた.保護者によるPERS-TRでは,幼少期と思春期の特性の現れ方を検証したところ,女児・女子の早期介入の難しさが示唆された.彼女たちを養育する保護者への臨床心理学的支援は重要な課題の1つである.
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