コーピングの柔軟性に関する2過程理論は、研究代表者が提唱した理論であり、ストレス研究の枠を超えて、別の研究領域でも紹介されています。その論文の中で、2過程理論は、これらの展望論文では、これまで見られなかった、新たな視点からコーピングの柔軟性を捉えていると評価されています。心理学における多くの理論は欧米で開発されたものであり、わが国から発信された理論は、意義のあることだと思われます。そして、うつ病は、国際的に問題となっている疾患であり、その主要な問題点は、うつ病が慢性化することです。この研究では、うつ病の慢性化の仕組みを2過程理論で説明、解明した点で、意義のある研究であると言えます。
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