研究課題/領域番号 |
16K04387
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床心理学
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研究機関 | 明治学院大学 |
研究代表者 |
金沢 吉展 明治学院大学, 心理学部, 教授 (10152779)
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研究分担者 |
岩壁 茂 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 准教授 (10326522)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 心理療法 / スーパービジョン / 終結 / 質問紙調査 / インタビュー調査 |
研究成果の概要 |
セラピスト・クライエント双方合意による終結の場合は、セラピスト側により多くの終結行動が見られている。セラピスト・クライエント両者を対象とした調査からは、クライエントの主訴の変化と、終結時のセラピストからの治療同盟に対する評価およびクライエントに対する対応についての効力感との間に関連があることが示唆された。事例研究からは、クライエントの中で、終結が、喪失感のみならずポジティブな感情も引き起こしていることが示されている。 スーパービジョンに関しては、終結に関するスーパービジョンのみならず、それまでのスーパービジョン全体が終結スーパービジョンへの捉え方に影響を及ぼしていることが示唆された。
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自由記述の分野 |
臨床心理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今後の心理療法実践ならびにセラピスト教育・訓練について、以下の点が示唆される。まず、セラピスト・クライエント双方が合意した終結の場合は適切な終結行動が行われやすいことから、心理療法開始時点から、目標を明確に設定し、終結について両者の間で合意しやすいように心理療法を進めていくことが求められる。またセラピストは、面接において治療同盟を明確に確立していくことが必要と言える。スーパービジョンにおいては、心理療法プロセス全体を通じたスーパービジョンが、終結に関する指導に対しても影響を与えていることを踏まえ、心理療法プロセス全体を通して、セラピストによる治療同盟の確立の程度に対して留意する必要がある。
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