研究課題/領域番号 |
16K04389
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床心理学
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
熊野 宏昭 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (90280875)
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研究分担者 |
富田 望 早稲田大学, 人間科学学術院, 講師(任期付) (30823364)
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研究協力者 |
荒木 美乃里
熊谷 真人
甲斐 圭太郎
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 社交不安症 / 自己注目 / 脅威モニタリング / 注意訓練法 / 状況への再注意法 / メタ認知療法 / 光トポグラフィー / 視線追尾 |
研究成果の概要 |
第一に、社交不安症の維持要因である自己注目と脅威モニタリングを測定する主観的・客観的指標を開発し、対話時における右前頭極や左上側頭回の過活動が自己注目や脅威モニタリングの指標となることを明らかにした。第二に、社交不安傾向を有する大学生に対して状況への再注意法(脅威モニタリングへの介入法)を実施し、奏功機序を検討した結果、メタ認知の変容が重要である可能性を示した。第三に、社交不安特有の自己注目を低減するために、注意訓練法を改良し、従来の注意訓練法と効果を比較した。その結果、改良した注意訓練法を実施した群では、社交場面への恐怖感や社交場面への反芻を測定する質問紙の得点が有意に減少した。
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自由記述の分野 |
臨床心理学、行動医学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究成果の学術的意義は、従来独立して研究されていた社交不安における自己注目と外的刺激への脅威モニタリングの問題を、統一的に評価する指標を作成し両者の関連性を検討したことで、社交不安症における注意のプロセスを解明するための作業仮説を立てることができた点である。また、これらの指標を用いて実施した2つの介入研究についても、神経心理学的手法を臨床現場で十分に活用していくための基礎的知見を提供した点で社会的意義を有している。
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