研究課題/領域番号 |
16K04391
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研究機関 | 駒沢女子大学 |
研究代表者 |
藤川 麗 駒沢女子大学, 人文学部, 教授 (10350513)
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研究分担者 |
石津 和子 駒沢女子大学, 人文学部, 准教授 (10549405)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 育児ストレス / 予防 / ACT / プログラム開発 / 効果評価 / マインドフルネス |
研究実績の概要 |
平成29年度は、平成28年度に作成したAcceptance & Commitment Therapy(以下ACT)に基づく、幼少児の親を対象とした育児ストレス予防プログラム(改良版)をさらに改良して本プログラムを作成し、効果評価を行うことを目指した。 1.プログラムの改善。プログラムの改善のため、海外のACTに基づく親支援プログラムを実践している研究者(Dr. Louise Hayes)による支援者向けのワークショップ"ACT for children (and parents, too)"(於シドニー)に参加した。また、プログラムの内容について意見交換を行い、助言を得た。また、平成28年度に実施したプログラムの効果評価の結果を学会発表、論文として発表した。 2.効果評価のための指標の検討。効果評価のために使用していた指標について検討し、プロセス指標として、マインドフルネスを加えることとした。 3.本プログラムの実施。平成29年10月から平成30年1月にかけて、本プログラムを実施した。プログラムは1回90分全5回と、3か月後のフォローアップ・セッションによって構成された。プログラムには、3~8歳の子どもを持つ母親、2グループ各10名を募集し、スクリーニングのための事前面接を経て19名が参加した。 4.本プログラムの効果評価と発表。参加者19名のうち途中で参加を取りやめた3名を除く16名が効果評価のための質問紙調査(プログラム実施前・実施直後・フォローアップの3回)に回答した。質問紙調査では、プロセス指標として心理的柔軟性とマインドフルネス、アウトカム指標として育児ストレスを測定した。分析の結果、事前と比較して事後のマインドフルネスが有意に向上し、育児ストレスが有意に低下した。効果評価の結果については、平成30年度に学会発表を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
1.当初の計画で平成28年度に予定していた海外の研究者による支援者向けのACTワークショップへの参加は、主催者側の都合によって延期されていたが、平成29年5月に参加することができた。また、海外研究者との意見交換も行うことができた。 2.平成28年度に実施した育児ストレス予防プログラムにおいて収集したデータは分析を終え、学会発表を2回行い、結果の一部を論文にまとめた。引き続き、投稿論文の執筆を進めている。 3.平成29年度に計画していた育児ストレス予防プログラムの改良と実施は、計画通り2グループ計16名を対象として実践し、データを収集することができた。データの分析を進めている。 4.平成30年度に実施を計画している待機群デザインによるプログラムの実践と効果評価については、研究代表者の予期せぬ健康上の理由により、当初の計画よりも準備が遅れているが、時期を遅らせて実施する予定で準備を進めている。 以上のように、平成29年度のプログラムは計画通り実施できたが、次年度計画の準備が遅れているため、「やや遅れている」とした。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度は、平成29年度に作成した本プログラムを待機群デザインによって実施し、効果評価を行う予定である。待機群デザインの実施には、これまでの事前事後デザインの研究計画よりも多数の研究参加者を必要とするため、研究参加者の募集等の準備を進める。 また、平成29年度に実施したプログラムの効果評価について、学会発表と論文執筆を予定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
(理由)おおむね計画通りに執行した。当初の想定よりも海外出張の旅費を抑えることができたこと等により、次年度使用額が発生した。 (使用計画)次年度は研究参加者のリクルートのための広報費、プログラム実施の際の託児用の人件費が今年度の2倍以上かかることが予想されるため、それらに重点的に使用したい。
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