| 研究課題/領域番号 |
16K04405
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| 研究機関 | 大和大学 |
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研究代表者 |
安崎 文子 大和大学, 保健医療学部, 教授 (60738996)
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| 研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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| キーワード | 吃音の左脳機能不全 / 吃音のタイプ分類 / 音読と自発話の差 / 吃音の重症度 / 機能的構音障害の重複 |
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| 研究実績の概要 |
発達性吃音のリハビリテーションは十分に確立していない。日本の病院や施設では、吃音症例への訓練は十分実施されていないのが現状である。吃音の原因については、脳科学の進歩により、発話時、左脳の言語野の活性が不十分であること、脳の聴覚情報が発話運動部位へ届かない、構音画情報が届かないなど、さまざまな左脳機能不全の報告がみられる。だが、実際の吃音症例では音読と自発話では乖離があり、タイプや症状もさまざまで、未だ解明は不十分である。本研究では平28年度から平成31年度の４年間にわたって、次の４つの研究を実施する。
【研究1】 (1)吃音当事者の会である言友会に依頼し、成人発達性吃音症例４０例の吃音の出現個人内差に関する評価を行う。(2)評価結果に基づき、協力者に対し、fNIRS や聴性脳幹反応(Auditory Brain-stem Response;ABR)を用いてタイプ別の脳機能計測を行う。【研究2】(1)研究1 の結果に基づき、音読の良否による群、構音障害重複の有無、聴認知のスピード等の観点から、治療介入の課題を作成、マニュアル化する。【研究3】タイプを考慮しつつ治療介入を行う。治療の遂行当初にあっては、申請者が訓練参加者に直接説明、訓練を行う。課題のステップアップに際しては、連絡を取り訓練用音声ファイルなどの確認を行う。【研究4】その効果を日常生活面のアンケート、吃音検査法再評価、及びfNIRS・ABR により脳機能を計測し、訓練前の結果と比較、訓練の効果を検討する。
平成２８年度は成人発達性吃音症例４０例に吃音検査法を施行し、吃音の出現と頻度からタイプ分類を試みた。またfNIRSによる脳機能計測も平成29年５月に実施する計画を作成した。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
吃音検査法を成人発達性吃音症例４０例に試行し、吃音の出現とクラスター分析を試みた。言語モダリティに基づいたタイプ分類と重症度判定を行った。平成２９年度９月にドイツのポツダムで行われる国際認知心理学会にて発表予定である。
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| 今後の研究の推進方策 |
平成２９年度５月fNIRSを用いた左脳機能不全に関する脳機能の計測をおこなう。平成２９年度８月より、右耳と左耳の聞き取りの差について聴性脳幹反応（ABR）による計測を行う。右耳を用いた聞き取りと発語の訓練を進めていく。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
fNIRSを他大学にて借りる予定であったが、これまで計測してきた機械とは機種が異なるため、比較ができないことがわかった。その為、同じ機種の島津製作所製のfNIRSをレンタルにて借りることにした。レンタル料が\970,000と高額であり、それに伴う諸費用も高価であり、前倒しが必要になった。
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| 次年度使用額の使用計画 |
島津製作所製のfNIRS（レンタル料\970,000）をレンタルして、左右の耳別の音の聞き取りと左右の脳の機能差について計測を行う。聴性脳幹反応検査(ABR)は無料で貸していただける予定である。
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