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2018 年度 研究成果報告書

過去と未来の記憶における社会性の基盤となる脳内機構

研究課題

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研究課題/領域番号 16K04423
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 実験心理学
研究機関京都大学

研究代表者

月浦 崇  京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (30344112)

研究協力者 村井 俊哉  京都大学, 医学研究科, 教授 (30335286)
上田 敬太  京都大学, 医学研究科, 助教 (60573079)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード記憶 / 社会的文脈 / 脳 / fMRI / 神経心理学
研究成果の概要


健常若年成人に対するfMRI研究では、社会的文脈における自己参照過程に対して、腹内側前頭前皮質や楔前部などの大脳皮質正中構造と海馬との相互作用が関与することが解明された。また、感情制御と記憶との関連を担う神経基盤として、背内側前頭前野、腹外側前頭前野、海馬を結ぶ機能的ネットワークが重要な役割を果たすことが明らかにされた。
脳損傷患者に対する神経心理学的研究では、びまん性軸索損傷(DAI)のような外傷性疾患における健忘症状の重症度(健忘期間)は、患者における記憶や前頭葉機能などの認知機能の障害の程度だけでなく、展望的記憶を含む日常記憶の問題も有意に説明する可能性が認められた。

自由記述の分野

認知神経科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究では、社会的文脈とヒト記憶との相互作用の基盤となる脳内機構の一端を明らかにすることができた。このことは、従来実施されてきた実験室環境下でのヒト記憶のメカニズムが、社会的環境においてどのように成立し得るのかについての重要な示唆を与えるものである。本研究の成果を通して、どのような社会的環境がヒトの記憶に対して促進的な影響を与えるのかが示されることで、加齢や脳の器質的変化に由来する記憶機能の低下に対しての介入方法の開発に向けて、その基盤となる原理を提供するものとなるであろう。

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公開日: 2020-03-30  

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