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2018 年度 実施状況報告書

自律的学習に資する履修計画支援プログラムの開発及び効果検証

研究課題

研究課題/領域番号 16K04458
研究機関新潟大学

研究代表者

五島 譲司  新潟大学, 教育・学生支援機構, 准教授 (90360205)

研究分担者 中東 雅樹  新潟大学, 人文社会科学系, 准教授 (30406714)
津田 純子  新潟大学, 教育・学生支援機構, 名誉教授 (90345520) [辞退]
美馬 秀樹  東京大学, 大学総合教育研究センター, 准教授 (30359658)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード履修計画支援 / 自律的学修 / 学修PDCA
研究実績の概要

平成30年度は、平成29年度に立案した、学生が自律的に学修計画をつくることを支援する段階的な履修計画支援プログラムの構想に基づき、学習サポーター(TA)や在学生を対象とした履修支援に関するワークショップを開催するとともに、学生の学習に対する主体性や自律性を測る項目を開発し、アンケート調査を実施した。

平成30年8月20日に、新潟大学附属図書館にて、図書館で学習サポーターをしているTA(大学院生)のうち5名を対象に、学生サポーター(TA)自身のこれまでの学修や履修サポートなどの経験を振り返り、4年間を通した学修をイメージすることの重要性を理解するとともに、将来の目標や興味・関心に基づいた科目の履修や、継続的な学修計画作りの支援の可能性について考えるワークショップを開催した。
また、平成30年12月26日と平成31年1月9日に、新潟大学附属図書館にて、新潟大学経済学部のゼミに所属している2年生のうち46名を対象に、ゼミや他の科目を履修した理由や履修した後の学習について振り返り、大学での自律的な学習や経済学部で学べることについて知り、履修支援ツールも使いながら、今後の学習について考えるワークショップを開催した。

さらに、平成30年12月~平成31年1月のワークショップの開催に合わせて、学習に対する姿勢、態度、習慣等を問う調査項目を開発し、ワークショップに参加した学生と参加していない学生に対してアンケートを実施した。このアンケートは以後の履修支援ワークショップの開催時にも同じ項目で実施し、参加者の変容(経年変化)や参加していない学生との比較を行うことで、一連の履修支援プログラムの効果を検証する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成30年度は、履修支援プログラムを試行的に実施し、履修支援ツールの活用も含め、プログラムの教育的な効果や可能性・課題について検討することを予定していた。以下の理由から、これまでのところ、本研究はおおむね順調に進展していると考えられる。

平成30年度の最大の成果は、学生が自律的に学修計画を作成できることを目的とした、自律的学修のサイクルに沿った3回シリーズの履修支援ワークショップを企画・立案したことである。
すなわち、1回目は「学生自身がこれまでの学習を振り返り、今後の学習目標を設定する」(自己内省→計画)、2回目は「自身の学習計画を踏まえ、現在及びこれからの学習方略を吟味する」(計画→遂行/意思的制御)、3回目は「学習方略を実行して得られた結果や課題について自己評価する」(遂行/意思的制御→自己内省)、といったように、各回のワークショップで自律的学修のサイクル(計画→遂行/意思的制御→自己内省→計画→遂行/意思的制御→自己内省→・・・)の各フェーズを実習・体験し、3回で一連のプロセスが一巡する。これらのワークショップを適切な時期に実施することで、学生が自分自身の学習に能動的に関与できるようになることが期待される。

なお、履修計画支援ツールについては検索結果を見やすくする等の改良を行い、使い勝手を向上させるとともに、ワークショップでは基本的な操作方法や効果的な使用例の解説・実習を加えた。ワークショップでの実習を通して、検索方法(入力する検索語の吟味)や検索結果の解釈の仕方についても適切な解説が求められることが明らかになったことも成果である。

今後の研究の推進方策

平成31年度(令和元年度)は、平成30年度に引き続き、在学生向けの履修計画支援のワークショップを6月頃と12月頃を目途に実施する。参加者(対象者)は平成30年度のワークショップに参加した学生と同じとする。これら3回のワークショップによって自律的学修のサイクルが一巡することから、各回の参加者のワークシートやアンケートを分析するとともに、ワークショップに参加した学生と参加していない学生のアンケート回答内容を比較することで、一連のワークショップ(履修支援プログラム)が学生の学習に対する自律性の向上に資するものであるかについての検証を行う。

また、これらの取り組みにより得られた成果や課題については、大学教育の関連学会等(大学教育学会や初年次教育学会等)で発表する予定である。

次年度使用額が生じた理由

物品費、旅費、謝金等については、適宜、他経費との合算等を行い、効率的に執行した。履修支援ツールについては継続的にコンテンツの改善・充実に努めており、ツール作製費用は次年度以降に執行する予定である。

平成31年度(令和元年度)も、履修計画支援プログラムの試行実施、履修支援ツールの試用・改善、主専攻プログラムにおける履修支援実施状況の調査や履修支援プログラムの初年次ガイダンスへの展開の可能性の検討等、研究の進捗状況に応じ、予算を効率的かつ効果的に執行する。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2019 2018

すべて 学会発表 (4件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] 主体的な学修計画づくりをサポートする支援プログラム2019

    • 著者名/発表者名
      五島譲司,中東雅樹
    • 学会等名
      大学教育研究フォーラム
  • [学会発表] 学修計画づくりを支援する履修支援プログラムの開発‐自律的な学修サイクルの確立をめざして‐2018

    • 著者名/発表者名
      五島譲司
    • 学会等名
      初年次教育学会
  • [学会発表] 文書クラスタへの自動ラベリング結果の妥当性検証と可視化2018

    • 著者名/発表者名
      馬場一貴, 小山田耕二, 美馬秀樹
    • 学会等名
      可視化情報シンポジウム
  • [学会発表] 講義の自動分類を用いたカリキュラムの国際比較2018

    • 著者名/発表者名
      増田勝也, 美馬秀樹
    • 学会等名
      可視化情報シンポジウム
    • 招待講演

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公開日: 2019-12-27  

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