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2019 年度 実績報告書

「無」の思想に基づくケア理論の構築とその臨床教育学的位置づけ

研究課題

研究課題/領域番号 16K04461
研究機関上越教育大学

研究代表者

稲垣 応顕  上越教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (90306407)

研究分担者 小西 達也  武蔵野大学, 看護学部, 教授 (00630708)
Sevilla Anton  九州大学, 基幹教育院, 准教授 (50754438)
西平 直  京都大学, 教育学研究科, 教授 (90228205)
坂井 祐円  仁愛大学, 人間学部, 准教授 (70351244)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード無心のケア / 教育臨床学 / 臨床教育学 / 看護学 / 臨床心理学 / 教育人間学 / ケアの主体
研究実績の概要

年3回の研究会を実施した。内容としては、研究分担者が各々の研究領域から『無心のケア』と関連する文献検討・事例検討の結果を発表しディスカッションを重ねた。具体的には、①ケアの主体をめぐる宗教学ないし臨床心理学的考察(坂井)、②事例を踏まえた生徒指導・学校教育相談におけるケアの教育臨床学的検討(稲垣)、③チャプレンの実践ないし看護学におけるスピリチュアルケアの実践と臨床教育学的検討(小西)、④生徒指導・学校教育の理論と無心のケアに関する臨床教育学的検討(アントン)、教育人間学の視点による無心のケアの検討(西平)などである。また、研究会に国内外の研究者を招聘し講演やシンポジウムを行う他、研究分担者が所属する学会で研究発表やシンポジウムを行ってきた。
最終的に、本研究ではテーマである「無心のケア」を「ケアの場において、ケアの主体が位相転換すること」と捉え、この位相転換を次の6つの展開として考察した。①私が・あなたを・ケアする、②あなたを・ケアする(あなたが・ケアされる)、③[主体と客体が消え、超越的な何かの位相が出現し]ケアされる(Xが・ケアしている)、④Xが・わたしとあなたを・ケアしている(ケア=無の働き=中動性)、⑤[わたしは]・[Xが・わたしとあなたを・ケアしている]ことを・知っている、⑥わたしが・あなたを・ケアしている(わたしにとって・あなたにとってケアは中動的な働き。西田哲学の表記を借りれば「超越的述語面=絶対無の場所」)の経緯をたどる。1つ1つの成果は省略するが、研究の成果は『無心のケア』(2020,晃洋書房)として刊行予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (4件)

  • [雑誌論文] 青年期非行の心理的背景と指導の在り方に関する研究2019

    • 著者名/発表者名
      江田昌希、涌井健太郎、稲垣応顕
    • 雑誌名

      上越教育大学研究紀要

      巻: 38-2 ページ: 227-238

  • [雑誌論文] 非行への認識による自己意識特性の違いに関する研究-大学生を対象とした振り返りを通して-2019

    • 著者名/発表者名
      江田昌希、稲垣応顕
    • 雑誌名

      上越教育大学研究紀要

      巻: 39-2 ページ: 1-8

  • [図書] 修養の思想2020

    • 著者名/発表者名
      西平直
    • 総ページ数
      216
    • 出版者
      春秋社
    • ISBN
      978-4393313053
  • [図書] 無心のケア2020

    • 著者名/発表者名
      坂井祐円、西平直編
    • 総ページ数
      196
    • 出版者
      晃洋書房
  • [図書] ライフサイクルの哲学2019

    • 著者名/発表者名
      西平直
    • 総ページ数
      357
    • 出版者
      東京大学出版会
    • ISBN
      978-4130513449
  • [図書] 稽古の思想2019

    • 著者名/発表者名
      西平直
    • 総ページ数
      177
    • 出版者
      春秋社
    • ISBN
      978-4393313039

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公開日: 2021-01-27  

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