研究課題/領域番号 |
16K04478
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
吉田 成章 広島大学, 教育学研究科, 准教授 (70514313)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | コンピテンシー / 高等学校 / 授業 / 学校づくり / カリキュラム / ドイツ |
研究実績の概要 |
平成28年度の研究実績は次の3点(理論的研究成果、実践的研究成果、研究・実践ネットワークの構築)に集約される。 第一に、コンピテンシー志向のカリキュラム改革・授業改革に先進的に取り組んでいるドイツの教育改革の動向と課題を文献・資料調査をもとに理論的に明らかにし、論文にまとめた点にある。また、カリキュラムと授業に関わる教授学研究については、ドイツの研究者とともに共編著の著作にまとめることもできた。 第二に、日本における学校改革・カリキュラム改革・授業改革に関わって、「アクティブ・ラーニング」の動向や中学校・高等学校で進められているコンピテンシー志向のカリキュラム・授業づくりについての動向と課題を明確にし、論文にまとめた点にある。また、わが国で蓄積されてきた「授業研究」の成果と今後の研究視点についても考察を行い、国際学会にて研究成果の発表を行った。 第三に、ドイツと日本におけるコンピテンシー志向のカリキュラム・授業づくりの実証的な研究を遂行するための研究・実践ネットワークを一定程度構築できた点にある。具体的には、ドイツのオルデンブルク大学およびライプツィヒ大学との共同研究体制と、広島県内における中学校・高等学校との実践的なネットワーク構築である。次年度以降は、本年度の研究実績をもとにより実践的な研究に着手する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
「コンピテンシー」および「アクティブ・ラーニング」についての理論的・実践的動向を整理し、論文にまとめることができた。また、ドイツの教育改革と日本の教育改革とを重ねて著書を刊行することができた。今後は、より実践的な取り組みに焦点を当てて研究を推進していく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
平成28年度に蓄積した研究実績と研究・実践ネットワークを基盤に、より実践的な研究課題に焦点を当てて研究を遂行する。具体的には、ドイツの学校実践のフィールドワークや学会への参加を行うとともに、日本における授業研究の実施とその成果の国際的な発信を学会発表等を通して行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
ドイツにおけるコンピテンシー志向のカリキュラム・授業づくりについての実証的な研究調査を2018年3月に実施することになったため、海外旅費を繰り越した。
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次年度使用額の使用計画 |
2018年3月のドイツ教育学会への参加および同時期のドイツにおけるフィールドワーク調査に使用する。
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