研究課題/領域番号 |
16K04501
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研究機関 | 帝京科学大学 |
研究代表者 |
本多 みどり 帝京科学大学, 教育人間科学部, 教授 (00342329)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 教師教育、イギリス、教育史 |
研究実績の概要 |
本助成を受けて、イギリスにおいて行った史料調査を基に、2018年9月、教育史学会第62回大会において、「イギリスにおける「教育学教授」の誕生(1873年)―「教育の科学」という言説に着目して―」というテーマで発表を行った。本発表については、論文にまとめて同学会に投稿し、『日本の教育史学』第62集(2019年10月刊行予定)における掲載が決定した。掲載される論文のタイトルは、「イギリスにおける「教育学教授」の誕生の背景―「教育の科学」という言説に着目して―」である。本研究は、イギリス初の教育学教授ペインのイギリス教育史における重要性を証明したリチャード・オルドリッチの研究を再検討し、教育は検証可能な科学であるという概念を提唱したもう一人の人物、C.H.レイクの教育科学観にも光を当てた論考である。 また、2019年3月、イギリス教師教育史の泰斗である、エクセター大学教授、ウェンディ・ロビンソン教授をメインゲストとして帝京科学大学に招き、「教師養成セミナー:”教える力”とは何か」と題して、国際交流イベントを開催した(研修会の主なスピーカーは、ロビンソン教授のほか、山田浩之教授〈広島大学〉、釼持勉教授〈帝京科学大学〉)。この際、ロビンソン教授は、「イギリス近代教員養成史―「教える力」をめぐって―」というタイトルで、また、研究代表者である本多は「イギリスにおける教師教育の改革者たち」、山田教授は「日本における近代教員養成史」、釼持は「現代日本の教師開発の取り組み」というタイトルで発表し、その後、パネリスト、および参加者の間で討議を行った。それにより、大学が主に教師養成に関与するという状況が変化し、学校現場ベースの教師養成に、日英共に変化しようとしている現状が明るみになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本助成を受けて行った研究全体を論考としてまとめ公開する予定であるが、主に家庭的な事情(介護)により延長を申請し認められた。
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今後の研究の推進方策 |
上述したように、本助成を受けて行った研究全体を論考としてまとめ、公開する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
申請したとおり、主に家庭の事情(介護)により、計画に遅れが生じた。延長申請が認められたので、教育史学会に掲載予定の論考の内容に加え、研究全体を論考として完成させる予定である。
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