研究実績の概要 |
研究の具体的内容:本研究は学校図書館利用のためのルーブリックの開発であり、その目的達成のため、研究計画では文献研究による読解力の系統的な発達と学校図書館利用を関連づける理論的な研究とともに、全国の学校図書館支援サービス調査と国内外の優れた学校図書館の調査を行うこととしていた。平成29年度までに、国外の学校図書館調査として、米国、台湾の調査を実施し、国内についても代表的な学校図書館の事例調査を行った。平成30年度は、研究の重点として、学校図書館支援センターの全国調査を実施することとした。そのため、全国の都道府県、市町村のうち、学校図書館支援センターを設置している地域についてのリストを作成し、アンケートを作成の上、発送までの作業を行った。アンケート作成にあたっては、千葉県の調査とともに、学校図書館支援センターについての先行研究を行った研究者からの聞き取り調査も行った。最終年度は、学校図書館の研究資料について追加の収集調査を行い、前年度の調査結果をまとめ、研究成果発表のための資料整理と成果発表を行った。 期間全体の成果は、立田慶裕「読解力の発達を図る学校図書館利用のルーブリック」(情報の科学と技術 68(8), pp.400-405, 2018)と、最終年度の成果として、「読解力の系統的発達を図る学校図書館活用プログラムに関する研究」(神戸学院大学人文学部紀要第40号、pp.49-62,020)に発表した。 本研究は、学校図書館司書や司書教諭のためのルーブリック開発、学校図書館利用のための多様な教材開発を通じて、学校図書館をさらに活用できるようにする多様な素材を提供できた点にその社会的意義を有する。
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