研究課題/領域番号 |
16K04519
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 小山工業高等専門学校 |
研究代表者 |
上野 哲 小山工業高等専門学校, 一般科, 准教授 (90580845)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 研究者倫理教育 / 専門職倫理教育 / 教職倫理教育 / 技術者倫理教育 / ケースメソッド / ポートフォリオ |
研究成果の概要 |
日本の研究者倫理教育は「コンプライアンス教育(何が違法行為となるかを知り、法に則ったルールを遵守させる)」に重点を置くことで、大学院生を含めた国内のすべての研究者に研究倫理教育を施すことに成功した。このコンプライアンス教育は倫理的不祥事が生じた時に責任を取らせるシステムとしては有能だが、倫理的不祥事、とりわけ故意犯的な倫理的不祥事を予防するための教育としては充分ではない。この現状の改善のために、本研究では、徳論をベースにして教師教育で用いられている長期的なメンター制と、技術者倫理教育で用いられているケースメソッド教育を融合させたプログラムの有効性を立証した。
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自由記述の分野 |
応用倫理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究における調査分析や試行をもとにして、高等専門学校3年生(高等学校3年生に相当)から高等専門学校専攻科2年生(大学4年生に相当)にかけての5年間を対象にした研究者倫理教育プログラムを作成した。本プログラムの特徴は、18歳から研究者倫理教育をおこなうことを前提に、徳論的な視点を踏まえていること、その一方で現実的な判断力教育も採用していること、さらに5年間作り続けるポートフォリオを導入していることで、学生の研究者としての倫理観を常に喚起できることにある。本研究成果は、未だに有効な対策法がない故意犯的な研究不正をなくすための一助になると思われる。
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