研究課題/領域番号 |
16K04552
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研究機関 | 鳴門教育大学 |
研究代表者 |
塩路 晶子 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 准教授 (70314888)
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研究分担者 |
木下 光二 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (40509634)
湯地 宏樹 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (50290531)
田村 隆宏 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (50294731)
藤原 伸彦 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 准教授 (60333564)
曽根 直人 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 准教授 (70263879)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 保育の環境構成 / 保育者の力量形成 |
研究実績の概要 |
本研究は、若手保育者が段階的・継続的に保育環境を構成する力量を身に付けていくことができるような、ビデオ教材およびブックレットを開発することを目的としている。平成28年度は、幼稚園で保育観察とカンファレンスを重ね、ベテラン保育者が保育の環境を構成する際の具体的観点とそのプロセスを明確化するという課題に取り組んだ。カンファレンスの中では、ベテラン保育者の事例も含め、フレッシュからミドル、ミドルリーダーといったさまざまなキャリアの保育者の実践事例を取り上げた。 いくつかの事例の比較や考察の結果、例えば、「子どもの心の動きを読み取る」「今ここで子どもが取り組むべき課題(保育のねらい)を考える」「身近にある環境の持つ性質や特徴を知って、遊びの素材を提供する」などの観点から、ベテラン保育者は保育環境を構成していることが明らかになった。また、ベテラン保育者は協働性・同僚性を発揮して、子どもの姿の理解や環境の構成の具体について、他の保育者と常に話し合い、協力して保育をしていることも明らかになった。 さらに、若手保育者が保育の環境構成についてどのようなことに困難を感じているのか、ということを明らかにするために、8人の若手保育者を対象にインタビュー調査を行った。インタビューから得たデータはグラウンディッド・セオリー・アプローチの手法を用いて現在分析中である。この調査結果は、平成29年5月の日本保育学会にて発表予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ベテラン保育者が保育の環境を構成する際の具体的観点とそのプロセスについては、いくつかの観点が明らかになった。来年度以降も事例の収集とカンファレンスを継続し、さらに観点を整理する予定である。 若手保育者が保育環境ついてどのようなことに困難を感じているか、ということについては、現在インタビュー調査で得たデータを分析中であるが、平成29年5月の日本保育学会で発表予定である。
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今後の研究の推進方策 |
ベテラン保育者の保育環境の構成の観点について、継続的に事例収集とカンファレンスを行うと共に、さらに精緻な考察を行っていく。整理したこれらの観点をもとに、若手保育者のためのビデオ教材およびブックレットの開発を行う予定である。
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