研究課題
基盤研究(C)
本研究は、保育者の保育行為スタイルの分岐プロセスを明らかにする。そのために、初任者から中堅にかけての分岐に着目をするために、3年間の縦断研究を行った。研究協力者は、2名の保育士である。2016年から2018年の間、継続的に半構造化インタビューを行った。その結果、保育者は、3年間の中で、担任としてのプレッシャーを抱えつつ園文化から学んでいることと、特に同僚保育士の影響が大きく受けていた。保育行為スタイルの分岐に与える要因は外在的文化的要因が大きく影響していることが明らかになった。
保育学
本研究は保育者の保育行為スタイルの分岐プロセスを、保育者自身が意味づける「行為の意味」を射程にふくめて検討した。特に、どのような園に配属されるのか、その園文化の影響と、初任保育者が共に働く年配の加配保育者との関係性が、保育行為スタイルに影響を与えていていた。これは、園文化が保育者の関わり方の価値観を再生産していることを明らかにしたものであり、今後、組織としての園文化の継承が重要な課題となる。