研究課題/領域番号 |
16K04586
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
植上 一希 福岡大学, 人文学部, 准教授 (90549172)
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研究分担者 |
瀧本 知加 東海大学, 熊本教養教育センター, 講師 (10585011)
児島 功和 山梨学院大学, 経営情報学部, 特任准教授 (80574409)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 職業的アイデンティティ / 専門学校教員研究 / 専門職性 / 新しい専門職 / 新たな高等教育機関 / 専門職大学 / 専門学校制度改革 / 大衆化した大学 |
研究実績の概要 |
研究初年度にあたる平成28年度は、調査の実施に向けて研究会を重ね、また関係者への予備的聞き取りを重ねることに重点をおいた。そして、その成果を複数の学会で報告した(①)。他方で、本研究が対象とする専門学校の在り方を大きく左右する、「専門職大学」の制度化が中教審で5月に答申されたこともあり、その動向についての研究も科研調査の一環として行い、その成果を学会等で報告した(②)。具体的な成果は以下である。 ①について。 植上一希「専門学校教員の『職業的アイデンティティ』研究の枠組み」日本産業教育学会第57回大会、2016年10月、工学院大学(東京)。瀧本知佳「専門学校教員の「職業的アイデンティティ」の基本的特徴」日本産業教育学会第57回大会、2016年10月、工学院大学(東京)。 瀧本知加「専門学校教員の「職業的アイデンティティ」と専門職性ー認知的徒弟制と正統的周辺参加論を手がかりにー」日本教師教育学会第26回研究大会、2016年9月、帝京大学。児島功和「高等教育機関における新しい「専門職」 ―政策・市場・職能の観点から」(二宮祐・小島佐恵子・児島功和・小山治・濱嶋幸司著/2017年3月/『大学教育研究ジャーナル』pp.1-20、第14号) ②について。 植上一希・竹井沙織・小田茜・辛島友紀「専門学校制度改革の現在―新たな高等教育機関の制度化に関する議論に焦点をあててー」日本教育学会第75回研究大会、2016年8月、北海道大学(北海道)。児島功和「『大衆化した大学』におけるキャリア教育実践の分析」(児島功和・石川勝彦著/2017年3月/『大学教育研究ジャーナル』pp.85-96、第14号)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初計画していたのは、専門学校教員の職業的アイデンティティの予備的調査であったが、そちらについては予定通り研究会と調査を進め、当初の予定を早めて学会報告ならびに論文投稿(現在査読中)も行い、当初の計画よりも進展している。 また、「研究実績の概要」でも記したように、H28年度は専門学校制度の改革が進み、専門学校教員の在り方もそれに大きく左右されるため、政策研究も並行して進めることになった。関係各所への聞き取り調査ならびに、政策文書の検討などを進め、学会報告や論文投稿(現在査読中)なども精力的に行った。それゆえに、区分として(1)「当初の計画以上に進展している」を選択した。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画通りに、H29年度はH28年度の成果をもとに、専門学校教員への聞き取り調査を中心に研究を進める予定である。また、H28年度に実施した学会発表や論文への反応も踏まえて、今後の研究成果の報告についても吟味していく予定である。 また、専門学校制度の改革については、職業実践専門課程と専門職大学の動向が中心となる。研究代表者である植上が、それらに関する審議会や研究会に複数参加しているので、そうした政策立案状況も踏まえて、研究を進めていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
旅費で使用する計画分が、一件キャンセルになったため繰越金が発生した。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度において、キャンセルになった調査の費用に当てたい。
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