研究課題/領域番号 |
16K04609
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研究機関 | 兵庫大学 |
研究代表者 |
山崎 博敏 兵庫大学, 高等教育研究センター, 教授 (10127730)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 高等教育 / 人口動態 / 学部学科 / 産業構造 |
研究実績の概要 |
3年目の平成30年度は、主にこれまで作成してきた大学学部学科編成マトリクスデータをもとに大学の学部学科編成の変化の分析と都道府県・地域における大学の機能分析を行うとともに、地域の18歳人口の推移との関係も分析するという計画であった。 このうち、学部学科編成の変化については、全国の大学を対象として包括的な分析をするには至らず、兵庫県の大学を対象とした分析を行うにとどまった。しかし、地域の18歳人口の推移との関係については分析を開始し、論文を執筆することができた。 「中教審「グランドデザイン答申」の2040年大学入学者推計値の再検討」(『兵庫高等教育研究』第3号)と「2040年の兵庫県私立大学の入学者募集の展望」(『兵庫大学高等教育研究センター・ニューズレター』No.6)をそれぞれ単著論文として執筆した。また、岩田薫との共著「兵庫大学の入学者リクルートに関する研究:地元出身者との割合と出身高校」(『兵庫高等教育研究』第3号)では兵庫県内のすべての私立大学の学部単位の入学者データを分析し、所在地域による入学者リクルートの特性を学部系統別に分析した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
3年目の平成30年度は、地域の18歳人口の推移との関係については分析を開始し論文を執筆することができたが、研究の中核である学部学科編成の変化については、兵庫県の大学を対象とする分析を行うにとどまった。全国の600近い私立大学についての1990年以前のデータの完全な入力と編集がまだ完成していない。 計画よりも遅れているのは、30年3月に広島大学を退職後5月から兵庫大学に異動し、新しい教育研究環境に適応する必要があったことと、秋から冬にかけて同僚教授の病気により授業負担が増加したことにより、科学研究費による研究に十分な時間が割けなかったことによるもので、忸怩たる思いである。
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今後の研究の推進方策 |
平成31年度は、データの入力と整理に関して謝金を活用するかまたは業者への委託を行い、「大学学部マトリクス」を完成させ、戦後の数十年を通した分析を行いたい。 新しい大学の教育研究環境にも慣れたので最終年度は充実した年にしたいと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
「大学学部学科データベース」の改善と充実の作業が不十分で資料整理謝金を活用しなかった。そのため平成29年度から30年度にかけての研究費の繰り越しが、そのまま30年度から31年度に持ち越されてしまう結果となった。 次年度は最終年度であるため、全力を挙げて研究計画の全体を1年間で遂行する予定である。
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