平成30年度は、前年度に実施したEPA介護福祉士調査、施設管理者調査の結果分析と公表を行った。調査の結果からは、松尾(2006)による仕事の成長を促す価値観を示す「仕事の信念」を参考に分析をして「利用者の気持ちを大切にしたい」「利用者の気持ちがやりがいになる」が見出された。 資格取得後のEPA介護福祉士の経験としては「将来のキャリア」を見据えながらも「資格取得後も日本語や介護の勉強が必要」を認識していた。また、EPA介護福祉士は「日本人と同等の役割を求められる」ことになるが、「日本人と同レベルの記録が求められる」「個別支援計画を日本語で作成するのが大変」「利用者の家族への電話連絡が難しい」などの面での困難さを認識している。これらの課題に対しては「合格後は体系的に日本語を学ぶ機会がない」「EPA介護福祉士の学習を支援する制度がない」ことで、個人の学びを主にした対応になっていることが明らかになった。
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