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2021 年度 実施状況報告書

豪州・へき地小規模校の学習環境に関する研究-エビデンス・教育資源・教員の観点から

研究課題

研究課題/領域番号 16K04618
研究機関藤女子大学

研究代表者

伊井 義人  藤女子大学, 人間生活学部, 教授 (10326605)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2023-03-31
キーワードへき地教育 / 社会的公正 / 通信制教育 / オーストラリア / 教育格差
研究実績の概要

本研究の目的は、豪州・へき地小規模校の学習環境の質向上をめざした教育政策および実践を分析し、その地域や学校の特性を「強み」として活用する方策を明らかにすることにある。21年度も、引き続き豪州・クイーンズランド州内の遠隔教育学校(School of Distance Education)や寄宿学校、教育省への訪問を中心に現地調査をしながら、そこで得た知見を整理し、最終報告書を作成する予定であった。しかし、コロナ禍の影響で豪州訪問が実施できず、結果として最終報告書を公刊できなかった。
しかし、オセアニア教育学会第25回大会において「社会経済的背景から考える後期中等教育資格と社会的公正」というテーマで企画セッション(オンライン開催)の一員として発表を行い、研究成果の一部を公表することができた。そこでは、都市部とへき地の特に後期中等教育における教育成果の違いや、それらが大学進学に及ぼす影響などを考察した。その結果、学習環境及び学力向上を目的として様々な改善策が実施されてきたにもかかわらず、2000年代初頭から一貫して、地域特性と関わる格差は存在し続けていることが明らかとなった。この企画セッションの成果は、オセアニア教育学会の研究推進委員会の活動の一部として、22年度中には出版予定である。
また、第57回日本比較教育学会では、これまでのオーストラリアの国家教育指針における社会公正の変化とともに、そこでのへき地小規模校の位置づけについても扱った。
以上の成果を、学力向上への学習環境の整備や教員研修の視点を中心に、22年度には本研究の最終報告書の作成を予定している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

21年度においても、コロナ禍の影響もあり、豪州での現地調査を実施することができず、最終報告書の作成を延期した。22年度は、現地訪問に加え、これまでインターネット等で収集してきた資料などの補完的な分析を行い、研究成果の最終報告書作成及び書籍出版を行う予定である。

今後の研究の推進方策

2016年度からの現地調査・文献調査での蓄積に加え、コロナ禍において明らかとなった遠隔地教育の特色を加味して、最終報告書を作成する。その際には、引き続き、オンラインでの学校関係者へのインタビュー調査を実施し、情報の収集・整理を実施する。

次年度使用額が生じた理由

21年度はオーストラリア現地調査が実施できず、資料収集などもウェブサイトによるものと限定的であった。22年度の夏には現地訪問をしつつ、最終報告書の作成をする予定である。残額は、現地調査旅費及び最終報告書印刷に使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] オーストラリア国家教育指針の歴史的展開―ホバート宣言からアリススプリング宣言への道程―2021

    • 著者名/発表者名
      伊井義人
    • 学会等名
      日本比較教育学会第57回大会
  • [学会発表] オーストラリア―社会経済的背景から考える後期中等教育資格と社会的公正2021

    • 著者名/発表者名
      伊井義人
    • 学会等名
      オセアニア教育学会第25回大会

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公開日: 2022-12-28  

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