研究課題
今年度の調査研究の内容は、①昨年度に引き続き、12月に翰林聖心大学校を訪問(藪、長澤)し、留学中及び留学前の学生のアクティビティに関する経過観察を行なった。②佐賀・長崎・福岡の短大卒業生に対して、短大時代、それ以前の体験的学習が、社会人としてどのように活かされているかについてのインタビュー調査13件を実施した。③1月に日韓合同産学連携シンポジウム「第4次産業革命の時代における二巻の短期大学教育―課題発見解決型教育と起業/創業教育―」を開催してシンポジウムを実施、佐賀女子短大(久保)、香蘭女子短大(中濱)、蔚山科学大学(劉)、漢陽女子大学所属のパネラーが日韓の体験・活動型学習の実際とその効用について報告し、議論を深めた。④年度末に本研究を総括する研究会を開催(藪、安部、中濱、長澤、鹿毛、久保)し、レディネス調査結果の北部九州3短大の特徴を明らかにするとともに、ベンチマークである蔚山科学大学校(韓国の短大)、長崎国際大学(北部九州の4大)の調査結果との比較分析を行なった。また、体験的レディネスとアウトカムズの関連についての議論を深めた。⑤総括研究会での分析結果等をもとに、本研究に関する最終報告書を刊行して研究成果を明らかにした。4年間の研究期間の中で、「①短大生の体験に関するレディネス調査を通して短大生の既得体験の実態を把握する。②『短大時代の体験的学修成果の社会における有用性』を中心とした卒業生のインタビュー調査を通して、卒業生の短大時代の『体験的学修』成果の有用性とその限界を把握する」という目的は一定程度以上達成することができた。「両者の分析結果の比較検討を通して、今後短期大学で展開する『体験を基盤とするコアカリキュラム』の構築に向けて、理論的枠組みを作る」という到達目的についての議論は深まってきている。卒業生調査のサンプル数を増やし、今後さらに議論を深める必要がある。
すべて その他
すべて 国際共同研究 (1件)