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2019 年度 実績報告書

国語科教育におけるメディアを活用したマルチモーダル・リテラシー育成の研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K04685
研究機関兵庫教育大学

研究代表者

羽田 潤  兵庫教育大学, 学校教育研究科, 准教授 (90509788)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード国語科教育 / メディア・リテラシー / マルチモーダル・リテラシー / 短編アニメーション
研究実績の概要

研究成果を、「国語科教育におけるメディア・リテラシー教育の研究-マルチモーダル・テクストの活用を中心に-」としてまとめ、溪水社より刊行を行った。本書は、以下の内容で構成されている。
序章研究の目的・方法、第1章イギリスの国語科カリキュラムにおけるメディア・リテラシー教育、第2章イギリスの教科書におけるメディア・リテラシー教育、第3章イギリスの授業におけるメディア・リテラシー教育、第4章日本におけるメディア・リテラシー教育
終章研究の総括と展望
なかでも最終年度には第4章日本におけるメディア・リテラシー教育に相当するメディア単元の開発を行った。短編アニメーションを対象に予告編制作を行うという単元デザインを作成し、予告編を制作することでより短編アニメーションの読みを深めていくという学習者の様子について分析を行った。分析方法として、制作された予告編にどの場面の画像が使われているのか、その画面にどのような言語表現が付与されているのかを調査した。その結果、物語のクライマックスにあたる画像がよく使われていること、クライマックスを頂点としたときに、クライマックス以前の画像がクライマックス以降の画像に比べてよく使われていること、クライマックスの画像に付与される言語表現がその作品の読みを最も表していることがあきらかになった。
これらのことから、予告編制作が学習者の物語の読みを反映するものであることはあきらかになった。またそれら予告編を使った学習者の交流では、作品の読みを深めている姿をワークシート記述の分析から見ることができた。このように「メディア」の視点を取り入れた「理解」と「表現」が一体化した言語活動は、学習者の思考を「アクティブ」にすることがあきらかになった。教材を短編アニメにすることで明確化した手法ではあるか、従来的な文字教材であってもアプローチ方法の発想を変えることで成立する手法だと考える。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 国語科メディア教材としてのマルチモーダル・テクストの可能性-短編アニメーション『ひな鳥の冒険』の予告編制作から見えてきたもの-2020

    • 著者名/発表者名
      羽田潤
    • 雑誌名

      国語科教育

      巻: 87 ページ: 11-13

  • [雑誌論文] マルチモーダル・テクストを活用した国語科教育の研究-セクションⅣ「広告産業の裏側(Inside the Industry)」(“Doing Ads”, EMC, 2008)における「規制(Regulation)」を中心に-2019

    • 著者名/発表者名
      羽田潤
    • 雑誌名

      国語と教育

      巻: 44 ページ: 49-68

  • [学会発表] 国語科メディア教材としてのマルチモーダル・テクストの可能性2019

    • 著者名/発表者名
      羽田潤
    • 学会等名
      第137回全国大学国語教育学会仙台大会
  • [図書] 国語科教育におけるメディア・リテラシー教育の研究2020

    • 著者名/発表者名
      羽田潤
    • 総ページ数
      360
    • 出版者
      溪水社
    • ISBN
      4863275188

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公開日: 2021-01-27  

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