| 研究課題/領域番号 |
16K04688
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| 研究機関 | 奈良教育大学 |
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研究代表者 |
石井 俊行 奈良教育大学, 教育学部, 准教授 (50636446)
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| 研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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| キーワード | 電熱線 / 発熱 / 濃度 / 粒子概念 / 構造 / 百分率 |
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| 研究実績の概要 |
以上の２点が挙げられる．いずれも研究紀要としての形になっている．
・現小学校学習指導要領における，“太い電熱線の方が細い電熱線に比べよく発熱する”と実験事実をただ暗記するだけの学習では，中学校以降に学習する発展的な内容に繋げにくい．今回，児童に電熱線の発熱の現象に関して粒子概念を用いたモデル指導を行うことによって，“電熱線の発熱する仕組み”とともに，“太い電熱線の方が細い電熱線よりもよく発熱する”ことを理解させるのに一定の効果があることが統計的に実証された．したがって，中学２年における「電熱線の発熱」の学習前までに，小学６年の段階で「押さえておくべき技能」として，「電熱線の発熱」を粒子概念を用いて捉える技能を身につけさせおくことは有効である．
・平成27年度全国学力・学習状況調査中学校理科報告書によると，濃度問題における正答率は46.0%と，「知識」(技能)に関する問題の中で最も低い正答率であった．今回，濃度問題の解決には，「食塩水の構造」「溶液の構造」「百分率の小数への変換」「百分率の計算」「公式の把握」「方程式の計算」「公式の変形」の知識・技能と深く結びついていることが統計的に実証された．したがって，中学１年の濃度学習前までに，小学６年の段階で「押さえておくべき技能」として「食塩水の構造」を把握させるとともに，「百分率の小数への変換」「百分率の計算」の数学的技能を十分に身につけさせておくことは重要である．
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
「９.研究実績の概要」に記した２つの研究は，以下のような進展状況にある．
・前者は，「電熱線の発熱の学習に粒子概念を導入することの効果：小学生に発熱の仕組みを理解させるために」というタイトルの論文として，日本科学教育学会に投稿し，現在審査中である．
・後者は，「小・中学校数学と理科の連携を意識した濃度学習指導法の提案：習熟度別のつまずきの要因を究明して」というタイトルの論文として，日本科学教育学会に投稿すべく最終点検中である．
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| 今後の研究の推進方策 |
・「月」「密度」については，分析は終了したが，再検討中である．
・新たに，「地層」と「グラフの読み」についての調査を今年３月に終了し，現在分析中である．
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| 次年度使用額が生じた理由 |
昨年度は、熊本地震があり，日本科学教育学会年会（大分大会）に参加しなかったために，学会発表時の旅費の96022円が結果的に余ってしまった．
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| 次年度使用額の使用計画 |
96022円の余剰金は，今年度にぜひ学会紀要の掲載費用に当て有効に活用したい．
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