ビジュアル・ツールの活用のための課題解決型の学習過程として、ライティング・ワークショップ形式を採用し、開発したワークシートを活用した単元案を、附属高松小学校・附属坂出中学校等の教諭とともに共同で構想し、それをもとに、附属高松小学校・附属坂出中学校等において物語の創作を中心とした研究授業を行った。 それらをICレコーダー及びデジタルビデオカメラを用いて録音・録画し、トランスクリプトに基づき分析検討した。その学習者反応の分析および表現物、評価シートの分析を基に改良を重ね、創作文指導の学習・評価パッケージの基礎版を開発した。 なお、それとともに、学習者が自らの「学び」を「ものがたり化」して振り返る評価シートを、ストーリーマップとキャラクターマップを改変する形で開発し、附属坂出中学校を中心として、公立小学校においても実践し、分析検討した。この観点は当初の研究実施計画には無かったが、創作文指導の評価法の研究の発展であり、ナラティブな評価法をより効果的なものとして具体化したものであって、新学習指導要領後の新しい評価法の中心を担うことが期待される。 なお、これらの成果は公立校における現職研修の機会をとらえた指導助言、および現職教員研修のための指導法講座の実施、子ども向けの創作ワークショップの開設等を行い、普及に努めるとともに、さらに実践検証を深めていく予定である。
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